平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

当社は、2015年に、フードデリバリー事業を主として運営する企業では初となる、東京証券取引所市場第1部に上場いたしました。

ここに謹んでご報告申し上げますとともに、株主の皆様、多くの関係者の皆様からのご支援の賜物と心より感謝申し上げます。

「外食」から「中食と外食」時代へのシフト

食の環境は、現在大きな変化の中にあり、ネットによる情報革命と同様に大きな革新の時代を迎えております。高度成長期から2000年頃までの外食産業の成長と飽和。IT・モバイル革命によるライフスタイルの変化に伴う中食需要の拡大とデリバリービジネスの進化、嗜好性の多様化とマーケットニーズの変化。当社はこのような、時代の大きなうねりともいえる食の環境変化を何にもまさる大きなビジネスチャンスとして捉え、「新デリバリービジネス(ブランド複合化ユニット)」の構築を進めてまいりました。

 

国民の食生活が「外食」から「外食と中食」を中心としたライフスタイルへとシフトしている現在、当社はそのマーケットの中核企業となるべく着々とオリジナルブランドの開発と展開を進めてまいりました。売上高を安定的に見込める当社の基幹事業である宅配寿司「銀のさら」をビジネスの基本とし、宅配御膳「釜寅」、宅配寿司「すし上等!」などのブランドを複合化する「複合化戦略」(同一店舗内で複数ブランドを展開する)により、本質的なデリバリービジネスの構造的弱点を克服、進化させ、成長を続けております。そして、その複合ブランド展開の優位性は今後、飛躍的な成長が可能であると共に、社会においても「新しい食環境の幕開け」となるはずです。

フードデリバリービジネスからの大きな転換点

また当社は、新しい概念のデリバリー・サービスである「ファインダイン」事業の展開を加速してきました。「ファインダイン」はデリバリー機能を持たない人気レストランに代わって、その美味しいお料理をお客様のご自宅やオフィスまでお届けする宅配代行サービスです。お客様には人気レストランの料理を、気兼ねすることなく自宅で食せるという新たな食の消費スタイルを、提携レストランにおいてはお店が満席であってもデリバリーにより売上を加算することができ、新たな受注チャネルを持つことで、お店の余剰人員を効率的に活用ができるという、win-winのサービスとなっております。

 

そして当社フードデリバリービジネスも、自社開発を行った「デリバリー配車システム」や、人工知能(AI)などの進化による作業の簡易化とともに、更に進化していく転換点を向かえております。

 

当社のビジネスはお客様が食べたいと思った時に、即時で配達を行うサービスであり、それはまさに「オンデマンドデリバリー」といえます。このようなオンデマンドでデリバリーを行えるラストワンマイルの物流を持ち、かつ収益化するということは、非常に難しいことであると考えております。

それを可能としている、各拠点を中心としたB to C型の「ラストワンマイルの物流」、注文情報や顧客情報などの「ビッグデータ」、それらを活用し蓄積をしてきた「マーケティングノウハウ」というリソースとのシナジー効果を上げながら、業務提携やM&Aを通じ、自宅に居ながらにして「受けられるサービス・楽しめるコンテンツ・届けられる商品」をオンデマンドに提供する「次世代ホームネット戦略」を基本戦略とし、新たなサービスを展開していきます。

怒らない経営

私たちは「怒らず、恐れず、悲しまず、正直、親切、愉快」をモットーに常に前向きに成長をこころざし、「感謝の気持ちに基づき衆知を集め、すべてを容認し、自他共に正しく導く」という経営指針に沿った活動をしてまいりました。加えて「怒りの感情」は個人及び企業、ひいては人類において一切必要のないものと考え「怒らない経営、怒らない活動」を推進しています。「怒りの感情」は論理性、合理性を破壊し私たちの目標である「幸せ」から遠ざけてしまうからです。また「怒りを我慢するのではなく、怒りの本質(原因)を見つめ、本来怒るべきことなど何もないことに気づく」ことにより、人は成長し、幸せになることを信じております。「銀のさら」がマーケットで過半数近くのシェアを、極めて短期間で獲得できたコアテクノロジーは「テクニカルスキル(技術力)」だけではなく「ヒューマンスキル(人間力)」に重きをおいた活動の結果です。これからも私たちは「怒りの根絶」を目指すと共に、当社理念の方向性が「人として、企業として」正しいことを証明するためにも、常に最善を尽くし、最高の業績を持ってその輪を広げていきたいと思います。

 

株主の皆様には、このビジネスへのより一層のご理解と同じ目標に向かって同じ気持ちで力強く応援していただけますことを心からお願い申し上げます。

代表取締役社長 江見朗